夏バテ対策!摂りたい栄養素や食べ物って?【管理栄養士執筆】

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夏バテ予防


暑さが厳しい夏は、体調不良や食欲不振などの不調を感じる方も多いですよね。

夏バテは倦怠感や思考力低下などの症状を伴うこともあり、重症化すると「熱中症」を引き起こす可能性もあります。

そこで、夏バテや熱中症の予防・改善のため、積極的に摂りたい栄養素や食材について管理栄養士がご紹介します。

管理栄養士 Mako
管理栄養士 Mako

食欲が落ちてしまいがちな時期ですが、暑い夏に負けない身体づくりをしましょう。



執筆者
管理栄養士 Mako

管理栄養士の資格を保有。
大学卒業後、医療機関にて栄養指導業務や疾患別資料の作成などに従事。
我が家のライフスタイルに合った『食材宅配サービス』を模索中。

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1.夏バテ予防に摂りたい栄養素


栄養素


暑い夏に感じる慢性的な心身の不調を防ぐため、夏に不足しがちな栄養素を摂ることが重要です。

そこで、特に意識して摂取したい栄養素を5つご紹介します。

ビタミンB1

体内でエネルギーを産生するにはビタミンB1が不可欠です。

ビタミンB1が不足すると、炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変えることができません。 そればかりか、疲労物質である乳酸が蓄積して身体が疲れやすくなってしまいます。

このことから、ビタミンB1によって糖質を効率良く活動に必要なエネルギーに変えることで、疲労回復新陳代謝の促進などに役立つことが期待できます。

管理栄養士 Mako
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さらに、アリシンを合わせて摂取することにより、ビタミンB1の吸収率を高めることが期待できます。アリシンは辛味や特有の刺激臭となる成分で玉ねぎや長ねぎ、にんにく、にら等に多く含まれています。

ビタミンC

紫外線や暑さ、ストレス、睡眠不足などによりビタミンCの消費量が増えるため、夏に不足しがちな栄養素の一つです。

ビタミンCは活性酸素の働きを抑えることによってコラーゲンの生成を促進し、粘膜や皮膚の維持ストレス耐性の向上疲労回復などの効果をもたらすことから夏バテ予防に重要な栄養素といえます。

管理栄養士 Mako
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水溶性のビタミンCは熱に弱い性質をもつため、栄養素の損失を抑えるために茹でる工程を電子レンジ調理に置き換えると効果的に摂取することができます。また、茹であがりは水には浸けず、ザルに移して冷ましましょう。


クエン酸

酸味の成分であるクエン酸は疲労回復を促します。

クエン酸はカルシウムの吸収率を高め、疲労の原因となる乳酸の生成を抑制する働きがあります。また、乳酸を分解する働きもあるため、疲労回復に最適な栄養素といえます。

その他にも、胃酸の働きを助けて食欲増進する効果や、たんぱく質の消化を促す働きもあります。

管理栄養士 Mako
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糖質をエネルギーに変えるビタミンB1と一緒に摂るとより効果的ですよ。夏は食欲が低下しやすいので、酸味を利かせて食欲増進に努めましょう。

④ミネラル

健康な身体を維持するため、ミネラルは必要不可欠な栄養素です。

ミネラルは体内で合成することのできない栄養素で、不足すると体のだるさや疲労感などを感じやすくなります。さらに、発汗によりミネラルは失われやすいため、暑い夏には意識をして摂取する必要があります。

⑤たんぱく質

夏バテで身体が疲れやすくなると、たんぱく質が多く消費されます。

たんぱく質の不足は疲労回復しないばかりか、免疫機能を低下させ、夏カゼの要因にもなりかねません。さらに、暑さによって食事量が減るとたんぱく質の摂取量も不足してしまうので、積極的に摂る必要があります。

たんぱく質はビタミンB6と一緒に摂取することで、たんぱく質の分解や合成を促します。

管理栄養士 Mako
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このことから、マグロやカツオ等の赤身魚、レバーや鶏肉などの肉類、大豆製品、にんにくや玉ねぎ等のユリ科野菜、ゴマ、玄米、バナナ等のビタミンB6が豊富に含まれる食材を組み合わせることにより、たんぱく質の吸収率を高めることが期待できますよ。



2.夏バテ予防に役立つ食材


食材


夏バテや熱中症を防ぐため、栄養素を効率よく摂れる食材にはどのようなものがあるのでしょうか。

そこで、効果的な食材を5つの栄養素別にご紹介します。

ビタミンB1を豊富に含む食材

ビタミンB1が豊富な食材は、豚肉、うなぎ、かつお節、グリーンピース、そら豆、ブロッコリー、豆苗、にんにく、落花生、大豆、枝豆、胡麻、昆布、乾燥わかめ、玄米などです。

過剰摂取につながるほどのビタミンB1を多く含む食べ物や飲み物はないため、日頃の食事で過剰摂取となる心配はほとんどありません。また、ビタミンB1は体内に留まりにくい水溶性ビタミンであるため、食事で摂り過ぎてしまった場合も副作用は起こりにくいでしょう。

管理栄養士 Mako
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ただし、サプリメント等を服用してビタミンB1を摂取する場合、過剰摂取に注意が必要ですよ。

ビタミンCを豊富に含む食材

ビタミンCが豊富に含まれる食材は、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、菜の花、キャベツ、じゃがいも、さつまいも、キウイフルーツ、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、いちご等です。

さらに、青汁や煎茶、玉露、抹茶などにもビタミンCが多く含まれています。アセロラやグレープフルーツ、オレンジなどビタミンCを豊富に含む果物のジュースから摂取するのも良いでしょう。

管理栄養士 Mako
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ただし、果物のジュースには果糖が多く含まれており、過剰摂取による中性脂肪の増加や肥満の原因になる恐れもあるため、摂取しすぎないように注意しましょう。

クエン酸を豊富に含む食材

クエン酸が豊富な食材は、レモン、ライム、梅干し、キウイフルーツ、グレープフルーツ、温州みかん、オレンジ、いちご、お酢などです。

管理栄養士 Mako
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クエン酸は体内に蓄積されず、時間が経つと排出される栄養素です。そのため、一度に多くの量を摂るよりも、こまめに摂取する方が効率的ですよ。




④ミネラルを豊富に含む食材

以下、ミネラルを多く含む主な食材を栄養素別にご紹介します。

ナトリウム : 食塩、しょうゆ、味噌などの食塩を含む調味料
カリウム : 海藻類、ほうれん草、枝豆、人参、アボカド、モロヘイヤ、小松菜など
カルシウム : 牛乳、ヨーグルト、チーズ、しらす、豆腐、ひじき、昆布など
マグネシウム : 胡麻、アーモンド、カシューナッツ、乾燥わかめ、海苔など
リン : イワシ、サバ、イカ、しらす、エビなどの魚介類
鉄分 : 赤身魚、あさり、ひじき、大豆、ほうれん草、小松菜、牛肉、レバーなど
亜鉛 : 牡蠣、サバ、イワシ、牛肉、豚肉、胡麻、大豆製品など


さらに、抹茶や玉露、煎茶などの日本茶にもミネラルが多く含まれています。日本茶は汗によって失われたミネラルを補給するのに最適な飲み物です。ミネラルやビタミンが多く含まれているので、発汗によって失ったミネラルを日本茶で補うのも良いですね。

管理栄養士 Mako
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ただし、カフェインも多く含むため、飲み過ぎないように注意しましょう。

⑤たんぱく質を豊富に含む食材

たんぱく質が豊富な食材は、鶏ささみ肉、鶏むね肉、豚ヒレ肉、豚もも肉、牛もも肉、鶏レバー、マグロ、カツオ、鮭、ブリ、しらす、鶏卵、うずら卵、納豆、枝豆、豆腐、きな粉、チーズ、ヨーグルト、牛乳などです。

主に肉類魚介類卵類大豆製品乳製品などにたんぱく質が多く含まれています。

管理栄養士 Mako
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また、たんぱく質を摂る際には単一の食材に偏るのではなく、複数の食材を組み合わせて摂るとより効果的ですよ。



3.まとめ


熱中症予防


以上、夏バテや熱中症を防ぐために積極的に摂りたい栄養素や食材について解説しました。

暑い夏に負けない身体をつくるため、以下の点に注意しましょう。

⑴ ビタミンB1を含む食材はアリシンと合わせて摂取する
⑵ ビタミンCを含む食材は茹でる工程を電子レンジ調理に置き換える
⑶ クエン酸はビタミンB1と一緒に摂るとより効果的
⑷ ミネラルは海藻類緑黄色野菜大豆製品日本茶などから摂取する
⑸ たんぱく質を含む食材はビタミンB6が豊富な食材を組み合わせる


夏バテ予防の正しい知識を踏まえ、健やかに過ごしましょう。

是非、調理方法の工夫も取り入れて日頃の食生活にお役立てくださいね。

当記事が参考となり、1人でも多くの方の健康増進に携われたら幸いです♪



《参考文献》
⑴ 戸塚雄弐 , オールガイド食品成分表 , 実教出版編修部編 , 実教出版 .
⑵ 鈴木昌子 , 最新決定版 食材事典 , 廣田孝子監修 , 長崎有編 , 学研プラス .
⑶ 髙橋秀雄 , からだにおいしい キッチン栄養学 , 宗像伸子監修 , 小元慎吾編 , 高橋書店 .
⑷ 田村正隆 , くらしに役立つ栄養学(第2版) , 新出真理監修 , ナツメ出版企画編 , ナツメ社 .
⑸ 髙橋秀雄 , 正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学 , 吉田企世子監修 , 梅野浩太編 , 高橋書店 .

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